不活化ポリオワクチンの接種
下田クリニックにおいて、不活化ポリオワクチンの接種を平成23年の7月1日から開始しました。
日本国内では未だに生ポリオワクチンを使用しておりますので、保険や、国からの補助は一切ありません。
自費診療となります。金額は、1回の摂取で5,000円(税別)です。
不活化ポリオワクチンの接種をご希望の方は、一度クリニックへワクチン接種の予約を入れてください。
電話番号は、0964-28-2001です。
世界の多くの国では、すでに生ワクチンから、不活化ワクチンへと移行しています。
現在、経口生ワクチンを接種しているのは、日本と北朝鮮、モンゴル、中東、アフリカ、太平洋諸島、中南米のみで、いわゆる「先進国」に該当する国で生ワクチン接種を行っているのは日本だけというのが実情です。此処からも判るように、欧米先進国と言われている国の中で、生ワクチンを使用しているのは日本だけで、医療が全く行き届いていない北朝鮮と同じ物を使っているのは、とても怖いと私は判断致しました。
日本では1980年から30年以上、野生のポリオウイルスによる小児マヒの患者は出ていません。私が子供の頃は小児マヒの方が多かった事を良く覚えています。1960年のポリオ大流行を急速に終わらせたのは経口生ワクチンの功績ですが、生ワクチンは腸の中で増える間に病原性(毒性)を強めることがあります。そのため、頻度は少ないのですが、今現在でも生ワクチンを飲んだ人や保護者など周りの人に、ワクチンの副作用として小児マヒが起こっています。これが発症してしまえばマヒは通常一生残ります。
日本と同じように野生のポリオウイルスの流行していない国々では、ワクチンによる小児マヒを防ぐために、1990年代後半から経口生ワクチンを不活化ワクチンに切り替えてきました。日本でも不活化ワクチンに切り替わっていてもよさそうなものですが、国内で承認されているワクチンは、現在のところ経口生ワクチンしかありません。親の立場から言うと凄く怖い話です。先進国と言われている国の中で未だに経口生ワクチンを使用しているのは日本だけです。
不活化ワクチンは日本国内に置いては未承認であり、健康被害に対する公的な救済制度はないのですが、不活化ポリオワクチンの輸入代行会社に保険がかけてあります。海外で広く安全に使用されている不活化ワクチンを個人輸入して接種している医療機関も増えてきています。
不活化ワクチンの接種回数とスケジュールが知りたいのですが。
不活化ポリオワクチンは、生後2カ月、4カ月、6カ月~18カ月の3回に加え、4歳~6歳時に追加接種を受けるスケジュールが推奨されています。
日本では3種混合ワクチンの接種が3カ月から始まりますので、同じスケジュールでは接種できません。
不活化ワクチンと生ワクチンって、何が違うのか?
不活化ワクチンは、ウイルスを殺して(=不活化)バラバラにし、免疫をつけるのに必要な部分のみを集めたものです。免疫力の低下している人に接種しても、この不活化ワクチンから感染して病気を引き起こす危険性はありません。ポリオ(急性灰白髄炎・小児麻痺)の場合なら、不活化ポリオワクチンが原因でポリオウイルスに感染することはないということです。
これに対し、生ワクチンは、病気を起こさない程度に病原性を弱めてありますが、本物の生きたポリオウイルスがワクチンの中に入っているということです。健常者でも、一定の確率でワクチン関連麻痺性ポリオ (Vaccine-associated Paralytic Polio; VAPP)が起きます。免疫力が低下している人、たとえば重症複合型免疫不全症の子どもや、抗がん剤治療後の人、あるいは免疫抑制療法中の人の場合、ポリオ発病のリスクが高まります。
不活化ワクチンにはどんなメリットがあるの?
不活化ポリオワクチン(IPV)では、ワクチン関連麻痺性ポリオ(VAPP) の発生がありません。接種を受けた子どもはもちろん、接触した周囲の人(保護者等)もすべてポリオを起こすことはありません。ワクチン接種後の便も、普段と同じように処理すれば良いですし、ポリオに対する免疫が低いとされる1975年~1977年(昭和50年~52年)生まれで、現在、お子さんのポリオワクチン接種を考えている場合でも安心です。ただし、周囲のお子さんたちがポリオ生ワクチン(OPV)を接種している場合、やはり感染の可能性を否定することはできません(出典:国立感染症研究所 感染症情報センター)。
ポリオ生ワクチンのデメリットは、接種した本人(子ども)がポリオを発病する可能性があること、そして発病した場合にその子どもが通っている保育園等や、家庭内においてもポリオワクチン未接種の子どもに感染し、ポリオを発病させる可能性があることです。実際、日本でも、ワクチン未接種の子供がポリオを発病したケースが報告されています。
ポリオウイルスは、1型、2型、3型の3つの型があります。国内では全年代を通じて、ポリオウイルス3型に対する免疫が低く、さらに1975年~1977年生まれの人はポリオウイルス1型に対する免疫も低いため、ワクチン株ポリオの野生化により大流行が起きる可能性もあります。
http://www5b.biglobe.ne.jp/~polio/archive/20101012map.pdf
予防する病気と副反応のこと
ポリオはポリオウイルスの感染により発熱や嘔吐、マヒなどが起こる病気です。重症の場合は後遺症としてマヒが残ったり、死亡することもあります。日本ではほとんど発生していませんが、中国や東南アジアなど目本の近隣諸国ではいまだに流行しています。
副反応は接種後4~35日後に、かぜのような症状が出たり、そのあとでマヒの起こることがありますが、100万人に1人という非常に低い率です。副反応はまず起こらないと考えても差し支えないでしょう。
不活化ポリオワクチンについてのリンク
千葉県立佐原病院 小児科